Q15. 私の職場では残業時間が非常に多いのですが、法律では何時間までの残業が許されているのですか
A. 原則として、1ヶ月につき45時間、1年間につき360時間が残業時間の上限の目安でしょう
労働基準法第32条は、1週間の労働時間については休憩時間を除き40時間、1日の労働時間については休憩時間を除き8時間を超えてはならないと定めています。通常、この制限時間を超えることを時間外労働、すなわち残業と呼んでいます。時間外労働を行った場合には、通常の計算による1時間あたりの賃金に加え、それに25%以上の割合を乗じた金額を割増手当として支払わなければなりません。例えば、時給換算すると1,000円の仕事について残業を行った場合には、時給1,250円以上を支払わなければならないということになります。
時間外労働を適法に行わせるためには、以下が必要となります。
- 時間外労働の内容につき労働組合又は労働者代表と協定を行い、その協定を労働基準監督者に届け出ること
- 就業規則などにより時間外労働が義務づけられていること
- その時間外労働が協定の範囲内であること
この使用者と労働組合又は労働者代表との協定は、労働基準法第36条に規定されていることから、通常、36協定(サブロク協定)と呼ばれています。このように、特定の企業において使用者が課すことができる残業時間は、その会社の36協定によることになります。
もっとも、36協定があれば、いくらでも時間外労働時間を課することができるわけではありません。労働基準法は、厚生労働大臣に時間外労働の上限を基準として定めるよう促し、「36協定で定める時間外労働時間の延長に関する基準」が定められています。同基準によれば、原則として36協定で定められる時間外労働の上限は以下のようになっており、この上限は労使当事者が遵守すべきとされています。
| 1週間 | 15時間 |
|---|---|
| 2週間 | 27時間 |
| 4週間 | 43時間 |
| 1ヶ月 | 45時間 |
| 2ヶ月 | 81時間 |
| 3ヶ月 | 120時間 |
| 1年間 | 360時間 |
従って、これが通常の会社における36協定の上限となると思われますので、この時間が残業の上限となるでしょう。


















![著書: [弁護士がきちんと教える] 交通事故 示談と慰謝料増額(あさ出版)](../img/ban_book05.jpg)
